2010年11月28日日曜日

失言大臣の功績

日経ビジネスオンラインの小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明はお気に入りのコラムで、だらだらした調子の中に鋭い言葉が光る。今週のコラム「『失言』で辞めたあの人なら、砲撃について何と言うだろう」では、柳田前法務大臣の「法務大臣はいいですよ。“個別事案はお答えを差し控える”、“法と証拠に基づいて適切にやっている”と、この2つ覚えておけばいいんですから」という失言について次のように言い切る。

柳田発言の問題点は、彼が国会の真実を暴露したところにあった。さよう。柳田前法務大臣は、国会答弁が常套句のリピートでできあがった三文芝居であることを満天下に知らしめてしまった。そこが問題だったのである。

う~ん、鋭い。確かに柳田元法務大臣の発言は「国会を軽視した云々」と批判するより、「それを言ったらおしまいよ」という寅さん(古い)のセリフのほうが的確だ。まあ、本投稿の主旨は柳田発言そのものではなく、「リーダーシップ」に対する考察である。おそらく、リーダーシップの定義は次の3つになるだろう。

  1. 組織の進むべき方向を内外に掲示する
  2. 実務において部下の行動を指示・監督する
  3. 組織の失敗の責任を取る

「法務に触れた機会がない」と公言する柳田氏が1や2のリーダーシップを発揮できるはずはなく、自身の失言によって詰め腹を切らされたために3のリーダーシップすら発揮できなかった。

しかし、隠れたリーダーの役割である「大衆の憂さ晴らし」という大役を全うした。マスコミを始めとする大衆は、高い地位に上り詰めた人が失脚する様を楽しんで観ている。引き際が見苦しいほどクライマックスで盛り上がるので一生懸命囃したてる。

「末は博士か大臣か」なんて言葉があったが、柳田氏の末路を見ていると哀れになる。政治家に対してエンターテイメントではなくリーダーシップを期待できる日は来るのだろうか?

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